水について
文章・編集:しっでぃぐりーんネットワーク 川原智道
【水は生命誕生の鍵】
 地球は、約45億年前に誕生し、生物は約35億年前に水(海)の中から発生したと言われています。
 人間の胎児を包む羊水の組成が海水のそれとほぼ同じだということも、偶然ではありません。 また、現在地球上には約200万種の生物がいますが、この豊富な生物は大量の水によってその進化と生存が可能になったのだ、と言われています。

【1年間に730リットルの水】
 人間の生命の営みは、水の中で行われていると言っても過言ではありません。人間(成人)の体の3分の2は水分ですし、新生児ならば体重の5分の4が水分です。そして、胎児は羊水のなかで生きる「水棲生物」です。
 1人の人間が生命活動を維持するためには、1日に約2.5Lの水が必要だと言われています。この内、約0.5Lは体内の新陳代謝によって作られるので、約2Lを体外から飲料水として、あるいは食物に含まれた水分として補給しなければなりません。
 1日2Lですから年間にすると、なんと730Lもの水を補給することになりますが、この大量の水が清浄なのか汚染されているかによって、私達の健康が大きく左右されることは言うまでもありませんネ。
 キレイで健康な水は、私たちに健康を与えてくれると共に強い免疫力も与えてくれますし、長寿につながっていきますが、汚染されてしまった水は、健康を与えてくれるどころか様々な病気の原因となり、大切な免疫力も失わせてしまいます。
 このように、私たち人間にとってきれいな水は健全な生命にとって最も大切なものですが、それは全ての生物にとってもやはり同じことが言えます。鶏や豚や牛の飼育にとっても、無農薬野菜達にとっても「水」の事を考えないで、栽培に取り組むことは不可能なのです。

【水の実態】
 地球上の約97.5%は海水です。つまり、私達が飲んだり、使ったりしている淡水は水蒸気を含めても約2.5%しか存在していないわけです。しかも、その大部分は南極などに氷として存在しているので実際に使える淡水は1%以下ということになるのです。(随分少ない感じがしますが・・・。)これらの水は海水を中心として、蒸発し雨や雪となって地上に戻ってくるというようにサイクルを繰り返しているわけです。
 一昔前と言っても私が子供の頃、今から30年以上前ならば水が危険だなんて誰も思わなかったでしょうし、まさかペットボトル入りの水を買うとか、浄水器を付けなければならない、なんて思わなかったでしょう。
 どこでも蛇口さえ回せば簡単に飲み水が手に入る、それほど日本は水に恵まれた国であり、まさしく日本の豊かさの象徴は綺麗で豊富にある水だったはずです。
 しかし、今は水道水が何にも心配ないと思っている人の方が少ないのではないでしょうか?釧路に住んでいる人は、釧路川の水を飲んでいる訳ですが、「それなら安心だ、よかった、よかった!」と思っている人はいるのでしょうか?それよりも、あの川の水をどうやって飲めるようにしているのか不思議だ、と思う方が多いのではないでしょうか?それは釧路だけじゃなく、どこであっても同じような状況だと思いますし、もっとスゴイ所も多いのではないでしょうか?たった数十年で水に限らず自然はタイヘンなことになってしまいました。

【浄水場の浄化方法】
 水道水は、川や湖、地下水などから取水した水を浄水場で塩素などの化学薬品で消毒、ろ過をはじめとする様々浄水処理をして「安全な水?」となって、家庭に供給されているわけです。
 まだ水がキレイだった頃(30年以上前)は、簡単なろ過とわずかな消毒をするだけで飲用水として利用できましたが、現在では川が巨大な排水溝と化してしまい、生活廃水、農業廃水、工場排水、下水、各種の廃棄物やゴミ、農薬やダイオキシンなど各種の有害物質、病原菌微生物などがどんどこ流れ込み水質が極端に悪化し、都市部の水道水となる原水は常時500種以上の有機化学物質に汚染され、浄化処理をした後にも200種以上が残留し、さらにその1割が発ガン性物質であるとさえ言われています。

【あまりにキケンな塩素】
 そうやって原水の汚染が進めば、汚染の度合いに比例して浄水場で使用する塩素の量も増加してしまいますが、体に良くないということは知っていても、日常生活の中で当たり前のように付き合ってしまうと、(見えるわけじゃないしネ!)その怖さが実感できなくなってしまいます。でも塩素は、ご存知の通り殺傷能力の高い猛毒の薬品であるということに間違いはなく、ヒトラーが大量殺戮をしたアウシュビッツのガス室で使ったのがこの塩素のガスだったというのはあまりに有名な話です。  そのキケンな塩素を殺菌のために水道水やプールなどに使っているわけです。  塩素ガスは、0.05ppm(0.5 ppmではないですヨ)の濃度で刺激臭を感じ、3〜5ppmで鼻・口の粘膜に灼熱感、咳、5〜7ppmで肺水腫、肺炎を起こし、100〜1000ppmで致死量に達します。
 日本では昭和21年に1リットル当たり2mgの塩素投入(2ppm)からスタート(この2ppmという数値自体が非常に高い数値です)しましたが、原水の汚染が深刻となっているため、塩素投入量はどんどん増えてきて、現在は、O−157騒動のせいで8ppm投入している浄水場も少なくありません。その増加に合わせて日本人のガン死亡率も増加しています。(単なる偶然?)
 塩素は、水と反応すると次亜塩酸と塩酸を生じ、強い刺激を与えて細胞を破壊します。塩酸を肌に塗ると考えてみると、コワイ事がすぐ理解できますが、その怖さは体内に入っても変りはなく、特に水分の多い気管支・肺の粘膜に障害を起こしやすくなります。身体に悪い塩素が食べ物にも良い訳がなく、野菜やお米の栄養をガタガタにしてしまうのはもちろん、全ての食べ物に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。
 ですから、せっかくの無農薬野菜を塩素入りの水道水で洗うのは非常にもったいないことをしているという事になります。(野菜を水道水で5分間洗うと90%のビタミンが失われてしまう)天然酵母のパンが上手く膨らまないというのは、塩素が酵母菌を殺してしまっているからからも知れません。(有用な微生物を死滅させる)炊いたお米がすぐに黄色く変色してしまうのも、やはり塩素が原因と考えられます。
 このように塩素入りの水、つまりは水道水を飲んだり、食べ物を洗ったり、料理に使ったりすることはヨクナイという事は分かって頂けたと思います。つまり、洗う時点から良い水を使わなければあまり意味の無い事になってしまうという事です。それは、私たちの身体についても同様で、お風呂やシャワーに水道水を使うのは非常にキケンなのだということです。
 塩素は細胞を破壊させ、皮膚の老化を早めるので、肌あれ、シワやしみ、そばかすの原因となり、髪のキューティクルを痛め、枝毛や脱毛の原因となります。
 また、シャワーは水の表面積を拡大し、塩素に触れる率も拡大し、さらにお湯によって揮発効果(40度で揮発、ガス化)が高まり塩素の害を倍増させてしまう結果となります。
 水道水でシャワーを浴びると皮膚から塩素を吸収してしまい、15分間のシャワーで吸収される塩素の量は、ナント水道水を1リットル飲んだ量と同じになります。それだけでなく、塩素は40度で揮発、ガス化(湯気)しますので、体重60kgの人が15分間の水道水シャワーを浴びると平均60ppmの塩素を体内に吸収してしまい、うっかりすると致死量(100〜1000ppm)に近づいてしまうわけです。しかも、水道水を加熱すると発ガン性物質のトリハロメタンが3〜4倍まで増加してしまいます。
 なんてこったですが、「あ〜気持ちイイ」なんて、のんびりお風呂に入っていられないのが現在のお風呂の状況です。

【コワイのは塩素だけではない】
 このように塩素について書いてきましたが、塩素だけがコワイわけではありません。
 「水道水の中に発ガン性物質が含まれている」と報道されたのは、今からおよそ20年前の事です。塩素が、原水に含まれている有機物と化学反応を起こし、発ガン性物質トリハロメタンが生成されるからだという事がわかりました。地域別に見たガンの死亡率と水道水のトリハロメタン値が一致するというのは、単なる偶然なのでしょうか? また、塩素は、水道管に使われている鉛を腐食させてしまいます。鉛は、毒性の強い重金属で、特に骨髄への影響が顕著です。血中の鉛が一定限度を超えてしまうと、貧血や消化器系の症状、慢性的な疲労感、便秘、もろもろの神経障害などの健康障害が起こります。特に5才以下の乳幼児は鉛の排泄機能が未熟なため、体内の蓄積率が高く、知能指数の低下等を引き起こす可能性があります。
 高度成長がもたらした水汚染は深刻で、発ガン性が認められる電子部品の洗浄に使われるトリクロロエチレン(有機溶剤)、ドライクリーニングの溶剤として使用されているテトラクロロエチレン、各種の農薬や除草剤、ゴミ焼却所の煙や灰に含まれていることで大きな問題となった催奇性のある猛毒・ダイオキン、同じく環境ホルモンである合成界面活性剤は、家庭内でも大量に使われている各種合成洗剤。高濃度の塩素でも死滅しない病原菌の発生。などなど書き出せばきりもなく、その毒性についても単独だけではなく、複合した場合の事も考えると気が遠くなります。
 結局は、私たち人間達がお金儲けのためにあまりに安易にやってしまった事ばかり。事の重大さは計り知れません。
 水は、全ての生物の命の源です。水がなければ地球という一つの生命体も維持することはできないでしょう。
 私たちは、そのような汚れた水によって様々な病気になってしまった被害者なのかも知れませんが、こんなにまで水を殺してしまった原因は私たちが無意識のうちにごみや汚れた水をタレ流し、河川の生態系を壊し、原水を汚染してしまったからに他なりません。結局、私たち自身が汚してしまった水に汚されてしまっているわけです。
 無色・透明だから水なのではなく、生きている水こそが本来の水の価値だと思います。
 水には、情報転写能力という特性があります。水には色々な情報が書き込まれているのです。最近では、喜びや感謝、怒りや憎しみといった感情まで水が記憶することまで分かっています。つまり、どんな情報を持った水を飲むのか、使うのかは、健康のみならずあらゆる生命の領域に影響を与えるということです。
 まずは、「水」です。その豊かで健康な情報を持った水を取り戻すために私たちの生活の足元から見直すことが大切なのだと思います。

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